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『財務指標』を聞いてどんな印象を受けますでしょうか?
「漢字やカタカナの専門用語が多くて逃げ出したくなる」
そんなアレルギー反応を起こす経営者の方も多いかもしれません。
今回はそんな財務諸表を避けてきた方でも簡単にビジュアルも綺麗に自社の状況をまとめてくれるサイトをご紹介したいと思います。
「中小機構」が提供する『経営自己診断システム』
今回のコラムは『経営自己システム』のご紹介につきます。
上記のサイトに行けば簡単に自己診断指標が手に入ります。
何を診断してくれる
企業の以下の内容を10点満点で何点かを診断してくれます。
- 収益性
- 効率性
- 生産性
- 安全性
- 成長性
提供元は?
中小機構(独立行政法人 中小企業基盤整備機構)が無償で提供しています。
全国に拠点があり、中小企業の様々な支援を行っている団体です。
「中業企業大学校」という学校で各種教育支援も行っています。
起業相談から経営相談、事業承継、事業再生など、中小企業のお悩み相談機関として頼れる存在です。
イベントやセミナーなど活発に活動していますので確認してみてください。
どんな風に使えばいいの?
『基本情報』と『貸借対照表』『損益計算書』『前期項目』の4区分について、全部で30項目ほどデータを入力すれば診断結果を綺麗に出力してくれます。
後で診断結果をPDFでダウンロードできますので、「表題」を最初に入力します。
例えば『202606_第35期財務諸表診断』などとしておけば、継続して利用して見直す時にわかりやすいのではないかと思います。
基本情報の入力
業種:大分類と中分類をリストから選択します。
金額単位:入力数値の単位を円・千円・百万円から選べます
その他、資本金と期末従業員数の全部で4項目の入力です。
貸借対照表項目の入力
全ての勘定科目を細かな入力する必要はありません。
指標の計算に必要な主だった15項目のみを入力することになります。
損益計算書項目の入力
売上高など主だった7項目のみ入力します。
貸借対照表と損益計算書は年間の数値にすることになりますので当期の着地見込額を入力するか、確定した前期決算額を入力すると良いと思います。
前期項目の入力
『前期資産合計』『前期純資産合計』『前期売上高』の3項目だけです。
もし、貸借対照表及び損益計算書のデータについて前期決算額を入力したのであれば、この項目は前々決算期の金額をピックアップすることになります。
入力の注意事項も丁寧に解説されています。
入力を終えたら
後は、「ポチっと」『診断』ボタンをクリックするだけです。
入力項目におかしなところがあったらアラームが出ますので、入力漏れやおかしなデータが無いかどうか確認してみてください。
このシステムの何が良いかって
このシステムの優れたところは、入力が簡単なうえに、コンパクトに指標をまとめてくれる、という点もありますが、それ以上に良いところがあります。
中小企業200万社との比較で見せてくれる
独立行政法人の強みを活かして200万社という膨大なデータとの比較をして分析結果を出力している点が『優れモノ』です。
数値だけだと、
『高い方が良い』『低い方が良い』
しか判断基準が無くてわかりにくいですが、
のように、業界標準として『中央値』と『上位30%値』が並べて記載されています。
これにより自社がその数値で業界のどの辺に位置しているかがとてもわかりやすく数値の羅列になりにくいです。
基本情報に業種を入力するのは、この業界標準値と比較できるようにするためです。
業種ごとにデータのサンプル数がどのくらいの社数かも表示されていて丁寧です。
予断ですが、健康診断を受けるともらう診断書にも「各数値の目安」が記載されていますが、「同年代男性の標準は○○、あなた上位10%以内の優良数値です」とか「あなたは下位5%以下で危険水準です」とか書かれていると面白いかも、なんて思ったりしました。
わずらわしいユーザー登録など一切不要
独立行政法人なので営利目的ではないため、販促で使うような『まずはユーザー登録を』といった煩わしさが一切ありません。
あとからメールが届くこともありません。
「サッと入力してサッと結果がわかる」
簡単さもさることながら、気軽に試せるのが良いところです。
「PDFにダウンロード」もワンクリックで簡単です。
どうやって見たらいいの?
沢山の指標が記載されている診断書を見るとどうやって見たら良いか迷ってしまいます。
整理して見ていきましょう。
総合分析で自社を俯瞰する
このサイトは「至れり尽くせり」です。
以下のようにかりやすく解説してくれています。
総合分析については以下のように説明されています。
入力された財務情報から、「収益性」「効率性」「生産性」「安全性」「成長性(前年指標を入力した場合のみ)」の総合分析結果が表示されます。
貴社の強みや課題が一目で判断することができる他、着目すべき個別指標までを確認できます。
各分析項目ごとに指標の結果を読み解く
総合分析で自社の強みや弱みを確認した上で、『収益性』『効率性』『生産性』『安全性』『成長性』の各項目を見てみましょう。
- 収益性
- 効率性
- 生産性
- 安全性
- 成長性
一言で言えば、企業の『稼ぐ力』を表しています。
難しく言うと『売上や資本をどれだけ効率的に活用して利益を生み出しているか』を評価しています。
言葉の通り、効率的な事業運営ができているかを表しています。
『会社のリソースをどれだけ無駄なく活用して売上や利益を生み出しているか』を評価しています。
労働力の効率的な運用で利益を生み出す力などを表しています。
『会社のリソースを効率的に活用して成果(利益)を生み出しているか』を評価しています。
資金ショートなどのリスクの大小を表しています。
『支払能力や資金繰りの健全性』を評価しています。
企業がどれだけ成長しているかを表しています。
『将来どの程度業績を伸ばせる見込みがあるか』を評価しています。
指標の解説も充実
このサイトはほんとうに「至れり尽くせり」です。
各指標についてもわかりやすく解説してくれています。
自己資本比率については以下のように説明されています。
- 算出式(純資産合計÷資産合計)×100
- 指標の意味
- 対策・判断基準
総資本に占める自己資本(純資産合計)の割合を示します。
自己資本は返済や償還の必要がない、最も安定した資本です。
自己資本比率が高いほど長期的な安全性は高くなります。
企業の財務体質である安全性を計る最も基本的な尺度です。
純資産合計は、株主が払込んだ資本金と資本準備金、利益の内部留保である利益剰余金などから構成されています。
内部留保の増加率が総資本の増加率を下回り、損失の発生により内部留保が減少したり、
借入金が増加すると自己資本比率は低下します。
全ての指標を追わずにピックアップして使いたい
このシステムでは沢山の指標が出力されますが、全ての指標の意味を理解して分析しようとすると焦点がぼやけてしまいます。
まずは総合分析で赤信号・黄信号と思われる項目だけ読んでみるとか、普段から気になっていた項目を読んでみると良いかと思います。
例えば、
資金繰りで悩んでいたり、銀行との付き合い方に悩んでいるのならまずは『安全性関連指標』を中心に見てみる
「利益が出ないんだよなぁ」とお嘆きの経営者様は『収益性関連指標』を中心に見てみる
といった具合に、気になるところから見ていき、徐々に指標に慣れていくのが良いのではないでしょうか?
大事なことは
指標で一喜一憂する必要はないかもしれません。
むしろ大事なことは『自社の課題の抽出』と『課題をどう克服のか?』に活かしてこそ、これらの指標が『貴重な情報源』となるのではないでしょうか?
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