貸借対照表や損益計算書だけではない!会計の専門家が提供する『使える経営資料』

多くの中小企業では、毎月の試算表が作成されています。
しかし、その数字が経営判断に活かされているかというと、必ずしもそうではありません。
「数字は出ているが、どう判断すればいいのか分からない」という声は非常に多いのが実情です。
月次決算は本来、“過去の記録”ではなく“未来の意思決定の材料”であるべきものです。
ここに価値を生み出すのが、社外経理部長の役割です。

決算書だけでは読み解けない経営に関する数値とは?

損益計算書や貸借対照表はポピュラーな会計データ

決算書と言えば、損益計算書と貸借対照表であることはご存じだと思います。

1つ目の大切なことは、ポピュラーなこの2つの資料は読めるようにしておくことです。

例えて言うなら車の運転をしているときのスピードメーターや燃料計が損益計算書や貸借対照表だと考えてみてください。

車のスピードメーター

メーターや燃料計の見方をわからない、という人はいないのと同様に損益計算書や貸借対照表の見方が分からない、ということを解消しておくことはとても大切です。
つまりこれらの資料の基本的な見方がわかるのは、メーターや燃料計の見方が分かって初めてハンドルを握れるのと同様だと考えてみてください。

ただし財務分析のプロのような視点は不要であり、あくまでも基本的な見方を押さえておけば良いのであまり構える必要もありません。
いきなり「あなたも財務分析がプロ並みになれます!」なんてセミナーの謳い文句を思い浮かべたならちょっと待ってください。

以下の記事を読むだけで必要な情報を読み取れるようになれます。

大切なのは、数値を俯瞰するのに大切な情報が損益計算書や貸借対照表には詰まっているので車のスピードメーターや燃料計だと思って、基本的な見方だけだはマスターして欲しいと思います。

決算書だけでは読めないデータを補完する

損益計算書や貸借対照表といった決算書は、会社の状況を網羅的にすばやく把握するのには便利です。
しかしながら網羅的であるのと裏腹にそこには表現されていない詳細なデータも把握する必要がある時に不足している点は否めません。
たとえば、重要な指標に絞ったサマリーを作成したり、前年同月比較や推移を可視化したりすることで、数字の意味が一気に分かりやすくなります。

経営者が知りたいのは「結果」ではなく「変化」とその「原因」

売上がいくらだったか、利益がいくら出たかという“結果”だけでは、次のアクションは決まりません。
重要なのは、「なぜ増えたのか」「なぜ減ったのか」という“変化の理由”です。
前月比・前年同月比・計画比といった切り口で分析することで、初めて意思決定に使える情報になります。
単なる報告資料から、経営の判断材料へと進化させることが求められます。

会計データを変換する切り口

具体的に会計数値をどのように変えていくかを見ていきましょう。

部門別・商品別で“儲けの構造”を見える化する

会社全体の数字だけを見ていても、実態はなかなか掴めません。
利益が出ているように見えても、特定の部門が足を引っ張っているケースや、逆に一部の商品が利益を支えているケースもあります。
そこで重要になるのが、部門別・商品別の分析です。
あるカテゴリに細分化して数値管理することを「セグメント別管理」などと言います。

本棚に並ぶ沢山のファイル

売上や利益を細かく分解することで、「どこで儲かっているのか」「どこに改善余地があるのか」が明確になります。
この構造を理解することが、戦略的な意思決定の第一歩です。

月次推移を見る

「1年間のまとめ」となっている決算書では月単位の数値の動きが把握できません。
1年前に既にアラームが鳴っていた事象を決算が終わってから発見できても「時すでに遅し」です。
そこで重要になるのが、月次決算を行って数値を月次単位で把握することです。
1年に1回で済むものを月に1回行えば年間12倍の手間がかかります。
でもその手間を掛けても余りあるほどの情報が得られるのが月次決算です。

各種月次のグラフ

会計情報を「経営に使える資料」にするには、月次決算は必須アイテムです。
まずは月次決算導入の検討から始めることをお勧めします。

予実管理を“仕組み”として定着させる

計画と実績を比較する「予実管理」は、多くの企業で重要性が理解されています。
しかし実際には、計画が形骸化していたり、比較して終わりになっていたりするケースも少なくありません。
重要なのは、予実差異を分析し、次の行動につなげることです。
そのためには、継続的に運用できる“仕組み化”が欠かせません。

一度作って終わりではなく、回し続けることが重要

予実管理は、単発の取り組みでは意味がありません。
毎月同じフォーマットで確認し、差異の原因を振り返り、改善策を検討するというサイクルを回し続けることが重要です。
この運用を社内で定着させることで、自然と数字に基づいた経営が行われるようになります。

KPIを設定し、経営の“先行指標”を持つ

月次決算はどうしても“過去の結果”になりがちです。
そこで重要になるのが、KPI(重要業績評価指標)の設定です。
売上や利益といった結果指標だけでなく、その手前にある行動指標を把握することで、早い段階で手を打つことが可能になります。

グラフの上のビジネスマンの人形たち

たとえば、受注件数、客単価、稼働率など、業種に応じたKPIを設定することで、経営の精度は大きく向上します。
「こうすれば売上が上がるはずだ」と立てた仮説が実際に「売上高の増加」という結果に表れているのかを検証するのが会計データの大きな役割となります。

資金繰りの管理をする

決算書では読み解けない最大の数値は『資金の動き』です。

金庫

損益計算書は利益計算だけで資金の動きと決して連動していません。
売上が上がっても売掛金が入金するまで資金は増えませんし、借入金を返済しても損益計算書には表示されません。
従って企業の血液である資金の動きを把握する資料が必要となります。
単純に法律上の義務として税務申告をしても資金の動きを把握する資料は自動的には作成されません。

預金通帳を見るビジネスマン

そこで資金繰り表が必要となってきます。
損益計算書と同様に『本業で発生する資金の動き』なのか、『借入金を代表とした金融取引に伴う資金の動き』なのかを一目でわかるようにします。
過去のものは『資金繰り実績表』、未来の予測値まで反映したものが『資金繰り計画表』です。
未来予測をしつつ、前月までの予測値と乖離があれば、その都度原因分析をして改善につなげるとともに最悪のシナリオを考えて必要な資金手当ても早め早めに行動することができます。
損益計算書以上に月次単位での観測が必須の資料なのは、資金が枯渇すれば倒産に直結するからです。

数値管理の基礎工事を担当する社外経理部長

ここまで見たきた会計資料についてまとめてみると次のようになります。

  • 基本の決算書である損益計算書や貸借対照表は会計の基本
     ⇒読み方のポイントを押さえる
  • 決算書は年次単位で改善行動に使うにはスパンが長すぎる
     ⇒月次決算を行う必要がある
  • 決算書は全社単位の数値
     ⇒セグメント別の数値管理をすることが重要
  • あるべきゴールが無いと行き当たりばったりの経営になってしまう
     ⇒予算実績管理で課題の克服や成長を促進させる
  • 資金の動きの原因分析は決算書ではできない
     ⇒資金繰り表を作成して資金の動きを未来まで予測する

中小企業の「自社のここを変えたい」を実現するのが社外経理部長です。

月次決算を実現する

月次決算に必須の会計ソフトの導入を選定から初期設定までトータルで代行します。
その上で月次の業務フローの設計からマニュアル作成・実務担当者への指導までトータルでサポートします。
またリアルタイムに早く数値を知りたいという経営者様には「月次決算の早期化」をバックアップします。

セグメント別管理の導入

セグメント別管理を導入するために「誰が詳細データを持っているのか?」「どうやって会計データに変換するのか」などを丁寧なヒアリングして、「会計ソフトの設定変更」で落とし込みをして実行基盤を整えます。
経営会議で使える見やすい帳票設計も同時に行います。

予算実績管理体制の構築

予算策定の方法、管理方法の基盤づくり、社内周知のサポート、会計ソフト設定変更などをトータルでサポートします。
経営会議での着眼点などもお伝えして「実のある予算実績管理」で成長を促すお手伝いをします。

資金繰り管理の導入

まずは資金繰り実績表で過去の実績を管理する土台作りから始めます。
これには会計ソフトをオペレーションする担当者の理解を促進することが重要です。
「会計ソフトの設定変更」をした上で、担当者の理解度を上げて「日常業務を遂行」により資金繰り実績表が自然と完成する仕組みづくりを達成します。
その次に資金の未来予測ができる基盤として「資金繰り計画表」を担当者に伴走する形で一緒に作り上げていきます。

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