『頼りにしていたあの社員の退職』その虚無感を抱えるあなたへ

突然訪れる「あの瞬間」の絶望感

その一言の破壊力

「社長、ちょっとお時間いいですか?」

手を組むサラリーマン

この言葉が耳に入った瞬間、心臓がドクンと跳ね嫌な予感が全身を駆け巡る。

経営者なら誰もが一度は経験する、あるいは最も恐れている瞬間ではないでしょうか。

特に、創業期から一緒に泥水をすすってきた仲間や自分の右腕として現場を丸ごと任せていたエース社員からの退職の切り出しは、まさに「青天の霹靂」です。

襲いかかる圧倒的な虚無感

必死の引き止めも虚しく、彼らが会社を去っていった後、残されたのは静まり返ったオフィスと胸にぽっかりと空いた大きな穴です。

「社員への接し方がダメだったんだろうか」

「あれだけ目をかけて待遇も良くしたつもりだったのに」

考え込む社長

夜、静まり返った部屋で一人、そんな自責の念と圧倒的な虚無感に押しつぶされそうになっている経営者の方を見てきました。

この痛みは自分でリスクを背負い会社を守っている経営者にしか絶対にわからない、本当に深い孤独の痛みです。

歴史の天下人すら味わった「右腕の離職」

徳川家康を絶望させた「最古の右腕」

今でこそ天下人として知られる徳川家康ですが、彼もまた「まさかあいつが!」という絶望を味わった一人です。

徳川家康像

家康には石川数正(いしかわかずまさ)という家老がいました。

数正は家康が幼少期に過酷な人質生活を送っていた頃から苦楽を共にしてきた、いわば「最強の右腕」であり、徳川家の軍事機密や外交の全てを握っている人物でした。

ライバル企業への突然の転職

しかし、家康が豊臣秀吉との天下分け目の交渉を進めるという、最も苦しく、最も重要なタイミングで数正は突如としてライバルである秀吉のもとへ出奔(今で言うライバル企業への転職)してしまったのです。

これには家康も大パニックになり絶望したとも言われています。

これほどの偉人であっても信じていた右腕に突然去られるという、胸が張り裂けるような経験をしているのです。

上を向いて、前に進むために

「一期一会」という言葉が教えてくれること

私たちがよく知る言葉に、「一期一会(いちごいちえ)」というものがあります。

この言葉が表す通り、人と人との出会いと別れは人生において常に隣り合わせであり、避けては通れないものです。

どんなに手を尽くし、どんなに良い環境を作っていたとしても人はそれぞれの人生のタイミングで、それぞれの道を歩み始めます。

ですから信頼していた人が会社を去ることになったとしても必要以上に自分を責めたり、その別れに対していつまでも一喜一憂したりする必要は本当はないのかもしれません。

今、あなたの後ろにいる仲間のために

しかし同時に、「一期一会」という言葉には、

「だからこそ今ある関係性を何よりも大切にしよう」

という、もう一つの深い意味が込められています。

去っていく人の後ろ姿に心を奪われ、オフィスで一人、虚無感に浸ってしまう気持ちは痛いほど分かります。

ですが、少しだけ顔を上げて周りを見渡してみてください。

そこには、今この瞬間もあなたを信じ共に会社を支え汗を流してくれている大切な社員たちが残っているはずです。

明日からのエネルギーをどこに注ぐか

頼りにしていた人が辞めた直後の今日は、思いきり落ち込んでも構いません。

自分をいたわる時間を取ってください。

しかし明日になったら、その悔しさや寂しさのエネルギーを今も残って頑張ってくれている社員たちのために、そしてこれから出会う未来の仲間のために全力を投じる方向へと切り替えていきませんか。

ひとつの別れは切ないものですが、それは今いる社員たちとの絆をさらに強くし組織を一段強くするためのきっかけでもあるのです。

別れは会社の「脱皮」のサインかも?

ヒーロー型組織からの卒業

頼りにしていた人が辞めた直後は、確かに目の前が真っ暗になります。

業務も一時的に回らなくなり、精神的にも大ダメージを受けるでしょう。

しかし、少しだけ呼吸を整えて前を向いてみてください。

これは、あなたの会社が「一人のヒーローに頼る組織」から「全員で支え合う強い組織」へと生まれ変わるための絶好の「脱皮のサイン」なのかもしれません。

明日からできること

後悔や寂しさを「感じる」よりも、『社員が目を輝かせて仕事をしてもらうにはどうしたら良いか?』を考えてみましょう。

もし今回の退職にご自身で「思い当たる節」があるのなら、『次に活かす』ことを考えましょう。

今夜はもう、パソコンを閉じて数字のことも忘れて、少し美味しいものでも食べてゆっくり休んでください。

パソコンを閉じて休憩

自分はさして気に留めていなかった社員の退職が、もしかしたら、その上司である「あの部長」にとっては大きくぽっかり穴があいているかもしれない、

そう思って優しい言葉をかけてあげる余裕ができるかもしれません。

励ます社長

私たち『会計レスキュー』は、数字のサポートはもちろんのこと、それ以上にこうした経営者の皆さんの孤独な戦いや泥臭い一歩に一番近くで寄り添う「心の防波堤」でありたいと思っています。

あなたがまた明日から笑えるのを楽しみにしています。

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